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広報/プレスリリース

ランドスケープデザイン(no.41)(2005年4月号)

緑の家・北軽井沢プロジェクトについて掲載されました。

北軽井沢ワークショップで人材マップつくり
〜オルガネラコテジーズ〜

2004年11月20日から23日にかけて行われた緑の家学校「北軽井沢プロジェクト」太陽光パネルも到着し、いよいよ電気が使えるようになるのか。
いっぽう、北軽井沢周辺の人材マップという、なんだか楽しそうな活動も新たに開始し、ますますハマリそうな予感がしてきた。

11月20日(土)バッテリーの架台

写真

いよいよ太陽光発電システム工事が始まります。屋根の上の作業は、私たちには危険すぎるので、地下室に置くバッテリーを載せる架台を作ります。オールマイティの黒岩さんに助けられてコンクリートブロックを積み上げ、その上に光建築工房さんにいただいた105mm角の柱材を並べ、ぶ厚い天板にして完成です。重いバッテリー12台が載りました。
さらに、バッテリーの上に水や物が落ちないように上蓋を作ります。これは小舞組の試作品のパネル(1800×900)にいらなくなった板壁の材料を貼りつけて作りました。なんでもあるものを使って工夫する知恵が、ワークショップをやっているうちにどんどん出てきます。
これから長い冬に備えて、敷地の枯れ草から山火事が起こらないように刈り取って燃やしました。夜は半出来温泉につかって、猪肉とキノコのバーベキューで温まりました。

11月21日(日)北軽人材マップつくり

朝はバイオガスプラント小屋の入り口2箇所に階段を作ります。前々から雨が振降るとすべる斜面に、みんな悩まされていました。2チームに分かれて、現場にある丸太や廃材を使ってそれぞれに個性ある階段があっという間にできました。
昼からいよいよ人材マップつくりです。

北軽井沢人材マップ

1.松本牧場の松本さん
有機無農薬飼料で乳牛を飼うように切り替えたのは子供さんのアトピーがきかっけで、安全な牛乳を作るようになってから、家族中健康になったそうです。澄んだきれいな目をした子牛がたくさんいる牛舎は、きれに掃除が行き届き、においもまったくなく、松本さんの牛に対する愛情が感じられました。緑の家学校としては毎日約2トンも出る牛糞の処理をバイオガスプラントでやることを提案し、これから松本さんのお役に立てたらと思います。

2.銀亭(シロガネテイ)の山崎さん
自分の農場で作る無農薬有機栽培の小麦や卵、野菜を使って作るパン屋さんです。軽井沢の万平ホテルにもパンを納めています。農事組合法人NOUSUYも運営され、これからの農業の生き残りをかけ、全国組織のNPO法人も立ち上げ中です。環境問題にも関心を持たれ、緑の家学校と協働していきたいと語られました。

3.北軽井沢耕人会の中村さん
有機無農薬農家歴30年。東急やラディッシュボーヤに野菜を卸しています。7町歩の畑で主に高原野菜を育てています。夏にキャベツと大根を分けてもらいに行ったときには、トマト、キュウリ、インゲン、レタス、チンゲンサイ、ズッキーニ、黄色やオレンジのブロッコリーなどなど多品種が畑にあり、感動しました。中村さんの周りは次々と有機無農薬農家が増えて、地域の指導者となっていらっしゃいます。夏にはおいしい野菜をまた分けてください。

4.マダギの黒岩さん
何年か前までイノシシ牧場と釣堀をご夫婦で経営されていました。今はミツバチを飼っていて、自家用の蜂蜜を取っています。野菜もキノコも自家用として作っています。冬の狩猟解禁後は、仕掛けた罠を見回りに毎朝野山を歩き回り、仲間とイノシシ、鹿、熊を撃ち、それを解体して肉にします。熊の胆も作ります。春には山菜取り、蕨、ぜんまい、たらの芽、山フキだけではなくコシアブラ、コゴミ、わさびなどいろいろです。家では奥さんがすべてを調理し保存します。夏には渓流釣りで、山女や岩魚を毎日どっさり持ち帰ります。それを奥さんが炭火で丹念に焼いて保存します。秋はキノコ、北軽井沢のマツタケ採り名人です!ジコボウ、シメジ、アミタケ、ハツタケ、クリタケ、ナラタケ、何でも来いです。黒岩さんに聞けば、毒キノコを食べずに済みそうです。秋はさらに栗、胡桃など採れますし、他にも薬になる植物もとってきます。北軽井沢の生き字引です。

  

5.平井農場の平井さん
平井さんは群馬県から完全循環保全型有機無農薬優良農家として、ただ一人表彰されています。有機無農薬農家歴45年。収穫祭では自慢の豚肉、野菜、新米、餅、漬物など腹いっぱい食べて動けなくなりました。腹ごなしに養豚舎を見に行くと、好奇心いっぱいのキラキラした小さな目をした元気いっぱいの仔豚たちがいました。飼料に乳酸菌とか酵母とかを入れているということで、まったく臭くありません。豚糞は時間をかけて堆肥にして、田んぼや畑に入れた土を肥やし安全な米や野菜をつくっているのです。野菜くずはまた、豚のえさとなります。本当の循環とはどういうものなのかを目のあたりにしました。

   

似顔絵:奥澤菜採

 

11月22日(月)尻焼温泉と赤岩集落

月曜日ということもあって、北軽井沢区事務所、観光協会、長野原役場、長野原生涯学習推進協議会で人材を調べました。陶芸の島村先生、ブルーベリーの山口先生、自然観察の嶋村先生など、たくさんの人を知ることができました。六合村では花生産農家の黒岩さんをたずね、高山植物の専門家山口さんを紹介していただきました。その後、川の中から温泉が湧き出している天然露天温泉の尻焼温泉でゆったりお湯につかりました。夕暮れ近くになって、土蔵の赤岩集落を散策して帰路に着きました。

11月23日(祝)平井農場

屋根にきらきら光っている取り付けられたばかりの太陽パネル16枚を見てから、吉井町の平井農場の収穫祭に参加すべく北軽井沢を後にしました。平井農場は緑の家学校のEN農クラブの実践場所です。